大分県は、別府の生まれである。
温泉地というのは、そうでない土地には見られない独特の配管がある。
住宅地の中や、温泉旅館が建ち並ぶ裏路地に、ぽつりと温泉をくみ上げているポンプ小屋やタンクがあり、そこから旅館やあるいは近隣の民家に向かってパイプが伸びていたり。

温泉宿の裏手壁面には、配湯のための独特の管が伸びていたりする。
と、いうものが、温泉地に特有のものだ、ということに気づいたのは、生まれ育った別府を離れてからであった。
2016年、帰省して、別府市の中心部、北浜のホテルに泊まった。
このホテルは、海が一望できるとてもよいロケーションにあるものの、なかなか老朽化していて、すこし寂れ感のある宿だった。
配管に関しても、いわずもがなだった。

それから数年たち、このホテルは、大江戸温泉物語に買収され、リニューアルをされたようだ。
その後の宿には泊まっていないが、宿自体には、けっこう手を入れられているのだろう。
それが管路からもうかがえた。

一度訪れた管路を、再び訪れる、ということはほとんどない。
しかし、故郷であるがために、ふらりと立ち寄ってみた。