例の流行病も若干落ち着いてきたのか、今年のゴールデンウイークは久しぶりに引きこもりを強要されない雰囲気の長期休暇だった。
そこで、金沢に足を運んだ。
遅ればせながら北陸新幹線の初乗りと、加賀百万石の管路を探訪するためだ。
一泊二日の短い旅だったが、城下町らしい町並みや、なんでもない住宅地をひたすらそぞろ歩いていると、おもいのほか、多彩な配管に出会うことが出来た。
観光地然としたところもさることながら、なんでもないエリアもまた興味深い。
まず今回は、わかりやすいものから取り上げてみる。
城下町らしい風情がある町並みとして、茶屋町の景観が遺されている。
エリア名で言うと、主計町(かずえちょう)・ひがし茶屋町と呼ばれる界隈だ。(下図赤マル)
主計町はお茶屋さんがそのままお茶屋さんとして残っており、ひがし茶屋町はより観光地化され、お茶屋さん跡が和もの雑貨の店やレストラン・カフェとして使われている。
しかし、ワテクシの目的は、観光ではなくて配管探訪であるため、お店には目もくれず、表通りではなく裏路地をくまなく巡ることとなる。
裏路地には、裏路地なりの城下町風情がある。
そんな中で出会うことができた金沢における茶屋町の配管(というよりもガスメーター)のあしらい方、その1は、縦格子。
これはわかりやすい。
こんな具合である。
細い格子の奥からガスメーター周りの配管がのぞく、という様式。
設備仕様として推奨されているのかと思われるほど、よく見るパターンだった。
しかし、こういうパターンは、かえって目立ちゃしないか?とも思える。
バリエーションとして、小窓が付いた扉の奥にメーター類、というパターンもあり。
伝統的な町並みをできるだけ損なわないようにする工夫のようでもあるが、よく周りの建物をみると、ガスメーターまわりだけではなく、窓などにも同じような細い格子をよく見かけた。
加賀町屋の特徴的な様式「木虫籠」(きむしこ)と呼ばれるものらしい。
https://www.kanazawabiyori.com/editors/2014/08/410.html
寸法まで様式が決まっていて、「一間幅(1.8m)に70本以上の竪子(縦型の組子)が入り、その断面は等脚台形をなしていて、表(外)側の見付が広くなるように(つまり表側に底辺の長い面を)配置」するものとのことだ。(上記サイトより)
ガスメーター周りのあしらいを通じて、町屋の建築様式の片鱗を知ることとなった。
ふつうと順番が逆のようでもあるが、管路探訪人らしい流れだな、と思うのだった。